1.第1回フィールドワーク概要
日程 :2025年6月21日(土)~22日(日)
集合 :6月21日(土) 12時頃@三原駅
解散 :6月22日(日) 15時頃@三原駅
※三原駅から、乗り合わせて車で東広島市安芸津へ移動を想定しています。
※参加者確定次第、詳細をご案内いたします。
場所 :広島県東広島市安芸津周辺
宿泊先:市内のホテルを予定
費用 :現地実費(約15,000円程度(税込) 内訳:現地移動費、宿泊費、夕食、朝食)
※現地までの交通費は自己負担。なお、実費および地域内移動の方法については、参加人数によって変動となる可能性があります。
2025年度は、「ローカル×家業」での事業推進で、少し先行く事例を作る家業イノベーションラボ・コミュニティメンバーのもとをメンターとともに訪れ、ともに事業について意見交換をし、深掘りすることで学びを共有していきます。
第1回目のフィールドワークは、広島県東広島市安芸津町で活動する建設会社「株式会社新川」の3代目専務である新川隼人さんのフィールドを訪れます。
安芸津町は人口1万人に満たない小さな町で、瀬戸内海に面し広島酒の発祥の地とも言われる風光明媚な場所ですが、少子高齢化・人口減少、合併による地域機能の衰退など小さな過疎の地域としての課題を抱えています。新川さんは、その町で祖父が創業し70年続く家業を継ぐとともに、ご自身でまちづくり会社「合同会社トモシビファーム」を立ち上げました。新川さんは会社を存続していくため10年先のことを考え、中小企業にとって町の衰退=事業の衰退であること、そして新しいことに挑戦している会社でなければ面白いと思ってもらえないという考えのもと、2022年に地元に小さな町で産官学民の協働で行うまちづくりの拠点としてのコワーキングスペースを開設。その後2023年に「トモシビファーム」を創業し、町の人々に焦点を当てた情報発信サイトを運営しながら、周囲の事業者や行政も巻き込み、地域のプレイヤーや移住者のコーディネートをしています。
今回はメンターとともに新川さんの事業や地域の現状、その背景や抱えている課題に触れ、事業に関してのリアルな意見交換やブラッシュアップを実施することで、共通項も多い”地域の中で事業を推進していくうえで大事な視点”や”具体的なポイント”を掘り下げていきます。また参加者の事業に関してもフィールドワーク内で意見交換も行い、ともにローカル×家業をテーマに学びを共有していきます。
2.申し込み方法
第一次申込締切:2025年5月30日(金)(参加人数により催行を判断)
最終申込締切 :2025年6月10日(火)
申し込み条件 :・家業があり、家業を継ぎたいと思っている、もしくはすでに継いでいる
・家業イノベーション・ラボのコミュニティメンバーに参画している、もしくは参画する
・フィールドワークに積極的に参加する意思がある
申し込み先 :申し込みフォーム こちらのフォームよりお申込みください。
3.見どころ
- 実践的なケーススタディから、「地域」の中での事業を推進するための具体的なヒントが得られる
課題感やフェーズ、事業作りプロセスが近しい家業ラボメンバーの活動を軸に、行っている活動・抱えている課題・背景にある地域の実情や地域課題に触れて立体的に事業を理解したうえで、意見交換や事業ブラッシュアップに参加(実践度の高い現地でのケーススタディ)。これにより、参加者も自分の事業に照らし合わせて、地域で事業を進めるうえでの具体的な課題へのアプローチや推進のポイント、地域との向き合い方等の視点が得られる。 - 地域の人の巻き込み、地域での機運の作り方のヒントが得られる
規模が小さく、かつプレイヤーが限られる地域の中で、事業を立ち上げ周辺の住民やプレイヤー、行政、事業者を巻き込んできたプロセスや仕組みに触れることができる。 - 地域の資源や特色、人を活かした事業の描き方を考える
眠れる資産がある安芸津町にて、新川さんの事業を起点に、これらの地域資源やそこにいる人を活かした事業展開、長い時間軸での仮説検証を繰り返しながら事業を育む視点、また地域外の人の巻き込み(コミュニティづくり、関係人口、移住施策、プレイヤー獲得など)に触れながら未定に向けた作戦会議を共に行うことで、地域の資源の活かし方や事業構想の描き方において必要な視点を得られる。
4.同行メンター
- 宮治勇輔氏
株式会社みやじ豚 代表取締役社長/NPO法人農家のこせがれネットワーク 代表理事/家業イノベーション・ラボ 実行委員
1978年、湘南地域の小さな養豚農家の長男としてこの世に生を受ける。2001年慶應義塾大学総合政策学部卒業後、株式会社パソナに入社。営業・企画・新規プロジェクトの立ち上げ、大阪勤務などを経て2005年6月に退職。実家の養豚業を継ぎ、2006年9月に株式会社みやじ豚を設立し、代表取締役に就任。生産は弟、自身はプロデュースを担当し、独自のバーベキューマーケティングにより 2年で神奈川県のトップブランドに押し上げる。みやじ豚は2008年農林水産大臣賞受賞。みやじ豚は順調に推移するも規模拡大をよしとせず、日本の農業の現状に強い危機意識を持ち、都心で働く農家のこせがれの帰農支援を目的に、2009年にNPO法人農家のこせがれネットワークを設立。2010年、地域づくり総務大臣表彰個人表彰を受賞。2015年より丸2年間、農業の事業承継を研究する、農家のファミリービジネス研究会を主宰。JA全農と『事業承継ブック』を制作し、全国のJAを通じて1万3千部を配布。事業承継の研究と実践を推進するべく、2017年より家業イノベーション・ラボを立ち上げる。現在は、事業承継をテーマに、農業界限らず中小企業の経営者及び後継者向けに講演及びセミナーを行う。全国47都道府県で農業経営及び地方創生における数百回の講演実績あり。DIAMOND・ハーバード・ビジネス・レビュー「未来を創る U-40経営者20名」。著書に『湘南の風に吹かれて豚を売る』。
5.受け入れメンバー・受け入れ地域
- 新川隼人さん
広島県東広島市安芸津町で70年続く建設業・株式会社新川の三代目経営者。2022年に会社の新規事業としてまちづくりに特化したコワーキングスペース「third」を開設。thirdの特徴である産官学民の共創「リビングラボ」を通じて東広島市の行政の事業でまちづくり会社トモシビファームを設立。2023年中国経済産業局のエリアブランディング実証事業にて安芸津町の将来ビジョン作成。
- 東広島市安芸津町について
広島県東部に位置する地域で、人口9,000人程度のエリア。2005年に東広島市に編入した。瀬戸内海に面しており、古くから塩田業が栄え、現在でも安芸津塩田はその名残をとどめている。また安芸津町は昔広島藩の蔵があったため、米が集まり船で出荷する土地だったため、特に酒造りに適した高品質な米が手に入り、多くの酒蔵が点在しているなど歴史的にも豊かな町である。過疎化が進み、プレイヤー的人材も限られてくる中でこれらの現在は活かされ切っていない資産を活かし、人の流れを産み持続的な地域のデザインが必要。